投資に興味はあるけれど、1歩踏み出すことへの不安やためらいを感じる。
そんな方は意外と多いのではないでしょうか。
学校では習わなかった、「お金の増やしかた」。
今から学んでも、けっして遅くはありません。
ここでは、資産運用を始める前に知っておきたい投資の基礎知識を解説します。
お金を増やす方法には、お金を蓄える「貯蓄」と、お金を増やす「投資」があります。
「蓄える」ことに重点をおく預貯金は、いつでもお金を引き出せる「流動性」に特徴があります。また預けたお金は元本が保証されるため、確実なお金の増やし方といえるでしょう。
ただし、低金利が続くと利息はわずかになり、資産運用の成果を十分には得られません。
一方で「増やす」ことに重点をおく有価証券投資では、換金までに時間を要し、元本割れのリスクがついてまわります。その代わりに中長期で運用することで、預貯金よりも高い資産運用成果が期待できます。
元本や利子の支払いが約束されている「安全性」と、すぐに換金できる「流動性」に優れた貯蓄に、高い収益を見込める「収益性」に優れた投資。2つの違いを理解したうえで、
両方をバランス良く組み合わせた資産運用を行うのが効果的です。
株式投資の特徴として、キャピタルゲイン(値上がり益)とインカムゲイン(配当益)、
株主優待、3つの収益を生む仕組みがあげられます。
「売って儲ける」印象の強い株ですが、持っているだけで得られる特典も大きな魅力です。
株式投資の運用で得た収益を元本にプラスし、再運用する複利を利用すれば、投資期間が長くなるほど収益は増え、保有する株式の値上がり益や配当益を見込めます。
投資にはリスクがつきものとはいえ、いざ始めるとなると「リスク=危険」を連想して不安になるかもしれません。けれども資産運用の世界では、リスクは本来とは違った意味で使われています。
株式投資におけるリスクとは、「危険」ではなく、リターン(投資で得られるであろう成果)の「不確実性」を表します。あらかじめ利回りが定められている銀行の預貯金と比べ、株式投資では資産運用の成果は絶えず変化します。つまり、リスクには「予想よりも儲かるかもしれないし、損するかもしれない」という意味が含まれているのです。この事実を知ると、株式投資への心配や不安が薄れるのではないでしょうか。
なお、リスクとリターンには密接な関係があり、「リスクが小さくなるほど、リターンも小さくなる」「リスクが大きくなるほど、リターンも大きくなる」傾向がみられます。
株式投資のリスクは以下の4つに分けられます。
「価格変動リスク」
「信用リスク(投資先が破綻するリスク)」
「為替変動リスク」
「カントリーリスク(その国の政治・経済の動静により、金利の変動や流動性を生むリスク)」
「分散投資」とは、複数の投資先や金融商品に資産(資金)を分けることにより、リスクを小さく抑えて損失を防ぐ投資方法です。たとえば1つの企業に絞って株式を購入した場合、その企業でトラブルが発生して株価が暴落すると、資産は一気に目減りしてしまいます。
不測のリスクを避けるには、「分散投資」が有効です。投資初心者は「分散投資」を心がけましょう。
「株式」「投資信託」「債券」は商品ごとに異なる特徴を持ちます。
それぞれの特徴を理解し、どの程度までならリスクを取れるか見極めたうえで、商品を選ぶようにしましょう。
NISAとは、少額投資非課税制度を意味します。「NISA口座(非課税口座)」の金額範囲内で、毎年購入した株や投資信託等から得られる利益の税金が非課税になる制度です。
通常金融商品を購入した場合には、商品から得た譲渡益・分配金に対して約20%の税金がかかります。しかし、NISA口座内で購入した商品から得た譲渡益・分配金については税金がかかりません。少額から堅実に株式投資を始めたい初心者の方は、この制度を活用した資産運用をお勧めします。